六波羅蜜(ろくはらみつ)

仏教を漢字4字でいうと?

仏教の根幹は、因果の道理です。

お釈迦さまの一生涯説かれた教えは、
因果の道理から外れたものはありません。
必ず因果の道理に立脚しています。

根幹が分からないのに、枝葉が分かるということはありませんから、
因果の道理が分からなければ、仏教は一切分かりません。

では、因果の道理とはどんなことかというと、
善因善果
悪因悪果
自因自果

ということです。

善いたねをまけば、幸せな運命が現れる。
悪いたねをまけば、不幸や災難が引きおこされる。
自分のまいたたねは、自分が刈り取らなければならない。
ということです。

この因果の道理の結論は、廃悪修善(はいあくしゅぜん)です。
廃悪修善」とは、悪をやめて、善いことをしよう、ということです。
お釈迦さまの説かれた仏教の根幹は、因果の道理ですから、
仏教は、「廃悪修善」の漢字4字におさまります。

ですから、お釈迦さまは、
「こんなことが善ですから、こんなことをやりなさい」
と、一生涯にたくさんの善を説かれました。
それが、七千余巻のたくさんのお経になったのです。

ですから、お釈迦さまの説かれた一切経には、
たくさんの善が説かれています。

ではどんな善をすれば幸せになれるの?

ところが、あまりにたくさんの善があると、
私たちは学ぶ気が起きなかったり、
学ぶ気になっても、学ぶのに時間がかかりすぎて、終わってしまったり、
学んでも、比較検討したり、目移りしているうちに、
結局何もしなくなってしまいます。

ちょうど、服を買いに洋服屋さんに行ったとき、
店に入るなり、広大な売り場に5万着くらい服がずらーっと並んでいると、
その時点でめんどうになってギブアップしたり、
やる気があっても、自分のサイズに合う服がどこにあるか分からなかったり、
何とかたどりついて選び初めても、
もっといいのが他にあるのではないかと探し続けたりして、
結局買わずに閉店時間になってしまいます。

何もせずに人生が終わってしまうのです。

そこで賢い店員さんが、
自分に合う服を3着くらい見繕って持ってきてくれたら、
その中から「じゃあこれにしよう」と買うことができます。

ちょうどそのように、お釈迦さまは、
ありとあらゆる善を6つにまとめて、
六波羅蜜(ろくはらみつ)を教えられました。

苦しみ悩みの人生を渡すには、6つの道がある、
ということです。

京セラの経営者の稲盛和夫氏も、
六波羅蜜について
(六波羅蜜は)普通の人間が生きるための知恵として、
ぜひ取り入れるべきだと私は信じます。
(稲盛和夫『稲盛和夫の哲学』)
とオススメです。

六波羅蜜とは?

では、六波羅蜜とはどんなものかというと、以下の6つです。

布施(ふせ)……親切
持戒(じかい)……言行一致
忍辱(にんにく)……忍耐
精進(しょうじん)……努力
禅定(ぜんじょう)……反省
智慧(ちえ)……修養

ちなみに、反対もあげて、表にまとめると、以下のようになります。

No 六波羅蜜(六度万行) 意味 反対 意味
1 布施(ふせ) 親切 慳貪(けんどん) けち
2 持戒(じかい) 言行一致 破戒(はかい) 約束を破る
3 忍辱(にんにく) 忍耐 瞋恚(しんに) 短気
4 精進(しょうじん) 努力 懈怠(けたい) なまくら
5 禅定(ぜんじょう) 反省 散乱(さんらん) 落ち着きがない
6 智慧(ちえ) 修養 愚痴(ぐち) ねたみ・そねみ・うらみ

では、この六波羅蜜の反対ばかりやっている人はどんな人でしょうか。
ケチで、いい加減で約束を破り、短気でヒステリック、怠け者で、飽きっぽく、嫉妬深くて人を恨んでいる人です。
そんな人は、みんなから嫌われます。
逆に、この六波羅蜜を実践している人、
因果の道理を信じて、親切で、約束を守り、忍耐強く、努力家で、失敗しても自分を反省する人は、
光る人であり、人気者になるということです。

六波羅蜜の特徴

しかもこの六波羅蜜のすごいところは、どれでも自分にあったものを1つ、
一生懸命やれば、6つ全部やったことになります。
一気に全部やろうとすると大変ですので、
自分にあうものからやってみましょう。
特に、六波羅蜜の最初にあげられる「布施」は
最も功徳が大きいですのでオススメです。

因果の道理が分かれば分かるほど、
仏教を深く信じれば信じるほど、
廃悪修善の心が強くなってきます。

そして、一番大事なのは実行です。
実行しなければ結果は現れませんから、
今日からやってみましょう。

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