なんのために生きるのか

なんのために生きるのか」は、アンパンマンや乃木坂46が歌っていますが、
単純なようでいて、意外に深く、答えを出すのは一筋縄ではいきません。
その答えは一体何なのでしょうか?

なんのために生きるのか悩むとき

私たちが「なんのために生きるのか」を悩むのは、
たいてい次の5つの場合です。
1.毎日やりたくないことをやっているとき
2.不幸があったとき
3.楽しめることが見つからないとき
4.忙しいさなか、ふと自分を見つめたとき
5.将来のことを考えたとき

誰しも、この中のどれか、または複数の組み合わせによって、
なんのために生きるのか
と悩んだことがあるのではないでしょうか?

1.毎日やりたくないことをやっているとき

まずやりたくないことを毎日やらなければならない人は、
なんのために生きるのか」と考えがちです。

早い人なら子供の頃から、なんのために毎日学校へ行って、
勉強しなければならないのだろう、ということをきっかけに、
なんのために生きるのかという疑問を持ち始めます。

学校で友達ができなかったり、
クラスから浮いてしまったり、
いじめにあったりすると、
ますます「なんのために生きるのか」と考えます。

社会人になると、職場で働きながら、
毎日毎日同じことの繰り返しで、
働く意味がわからなくなり、
日々何のために働いてるんだろうと思います。

女性の場合は、結婚してから、
家族のために何十年もずっと我慢の人生という人もあり、
なんのために生きているのか」と疑問が起きてきます。

2.不幸があったとき

何か不幸が起きたときも、この疑問が起きやすくなります。

友達に裏切られたり、周りの人とうちとけられずに孤立した場合、
なんのために生きているのだろう
という疑問を持つ場合があります。

また、仕事をやめなければならなくなったとき、
さらには定年退職をしたとき、
仕事を生きがいにしていた人は、
何のために生きてきたのか?
という大きな疑問に突き当たる人もあります。

また、誰にでもあり得ることですが、
大きなハンディキャップを背負う病気や、
もう治らない病氣になると、
なんのために生きるのか
という生きる意味が大きな問題になってきます。

3.楽しめることが見つからないとき

何かの不幸がなくても自然に起きてくることがあります。
それは、何をやっても楽しいと感じられず、
物足りないとき、何となく虚しいときです。

楽しめる人でも、遊んでる時は楽しいけど、
楽しい時間はすぐに過ぎて、元の日常に逆戻りしたときは、
なんのために生きるのか
と思います。

また「自分には何の夢もない」という人もそうですし、
夢があり、目標に向かっているときは充実しているのですが、
達成してしまうと抜けがら状態になってしまい、
それが繰り返されるうちに、
なんのために生きるのか
という疑問が起きてきます。

4.忙しいさなか、ふと自分を見つめたとき

なんのために生きるのか」という問いは、
忙しい時には気にならないのですが、
ふとした瞬間にこの問いを思い出し、
答えを見つけられずに落ち込むという人もあります。

自分の好きなことや楽しいことをやっているときはいいのですが、
一人でいる時に何か虚しさを感じて
なんのために生きるのか
どんな生き方をすればいいのか
と漠然とした不安を感じます。

週に6日も7日も働いて、毎日充実している中に、
ときどき「自分は一体何をしているのだろう?
と考えると、すごい虚無感に襲われるのです。

5.将来のことを考えたとき

今やっていることを達成したからといって、
どうなるのだろうと将来のことを考えると、
人生に閉塞感を感じて、
なんのために生きるのか」と思うことがあります。

やりたいことをどこまで追及しても、
きりがないので、先のことを考えると、虚しくなり、
この先何のために生きなければならないのかと
考えてしまいます。

さらに、人生を最後まで考えると、
人はいつかは死んでしまうのに、
何のために生きているのだろうという疑問に突き当たります。
最後死んでしまうことを考えると、
何をやってもこれでいいと思えるものがありません。

このように、「なんのために生きるのか」という問いは、
多くの人が考えることなので、
色々な歌のテーマになっています。

たとえばアイドルグループ・乃木坂46の『命は美しい』です。

なんのために生きるのか・乃木坂46の答え

乃木坂46の『命は美しい』では、
何のために生きるのか?
何度問いかけてはみても
空のはてまで暗闇が黙り込む

と何度も問いかけますが、答えはわかりません。

そしてやがて、
何のために生きるのか?
答え見つからなくたって
目の前にある真実は一つだけ

と続きます。

この『命は美しい』という曲の結論は、
サビの部分で繰り返されるこの部分です。

命は美しい 初めて気づいた日から
すべてのその悲しみ消えて行くんだ
永遠ではないもの 花の儚さに似て
その一瞬一瞬が生きてる意味

つまり、儚い命が生きている一瞬一瞬が
生きる意味だ、ということですから、
乃木坂46の答えは「生きるために生きる」ということです。

これは、確かに多くの人が主張する答えの一つです。
これは、「なんのために生きるのか」の答えになるのでしょうか?

生きるために生きる?

生きるために生きる
というのは、これまで見てきた「なんのために生きるのか
という問いを持つ5通りの人たちに対して、
答えになるでしょうか?

5通りの人というのは、
1.毎日やりたくないことをやっている人
2.不幸があった人
3.楽しめることが見つからない人
4.忙しいさなか、ふと自分を見つめた人
5.将来のことを考えた人
です。
その人たちに「命は美しい、人は生きるために生きているんだ
といえば、おそらくそのときは
はあ、そうですか」と言でしょう。
しかし、しばらくすれば、すぐまた同じ疑問が起きてきます。

一時的には元気づけられるのですが、
答えにはなっていないのです。

その理由は、
生きるため」の「生きる」ということを
少しよく考えてみればわかります。

どんな人にとっても、生きることに共通するのは
最後死で終わる」ということです。
一日生きれば一日死に近づきます。
これは誰にも否定できない事実です。
つまり、生きるということは、死へ向かっての行進であり、
イコール死んで行くということなのです。

生きる」=「死んで行く

そうすると、「生きるために生きる」というのは、
言葉は美しいのですが、実質
死んで行くために生きる
ということになります。

死ぬために生きるというのは
意味が分かりませんから答えにならないのです。

では「生きるために生きる」以外には答えはないのでしょうか?

もう一つの「なんのために生きるのか」をテーマとしている
有名な歌で、『アンパンマンのマーチ』を通して考えてみましょう。

なんのために生きるのか・アンパンマンの答え

アンパンマンのマーチ』は、
アンパンマンの作者の、今は亡き
やなせたかしさんが作詞した、
アンパンマンの主題歌です。

そこには、
何の為に生まれて 何をして生きるのか
答えられないなんて そんなのは嫌だ!

と歌われています。

ではその答えはどこにあるのかとなると、
サビの部分で
ああ アンパンマン 優しい君は
 行け!皆の夢守る為

と3回繰り返されますので、
この歌の結論としては、夢を果たすことによって、
幸せになろうということになります。

その夢は、自分で見つけなければならないので、
2番の最初には、
何が君の幸せ 何をして喜ぶ
わからないまま終わる そんなのは嫌だ!

自分の夢は何なのか、何が自分の幸せなのか、
自分で見つけましょう
ということです。

では、何が幸せなのでしょうか?

なんのために生きるのか・アリストテレスの答え

このように、
なんのために生きるのか」の答えは
幸せ」だという人は、よくあります。

2000年以上前のアリストテレスも『ニコマコス倫理学』で
これに異論を唱える人は誰もいないと言っています。

それはその通りなのですが、
問題は、何が幸せなのかは
色々といわれていることです。

アリストテレス自身の主張は、
幸せとは、ある程度お金などに恵まれた上で、
自分の卓越性(強み)にそって活動し、
これからもそのように生きてゆくこと
だと言っています。

これからもそのように生きてゆく
というのは、
今は強みを活かして生きていても、
途中でできなくなってしまうと
幸せも終わってしまうからです。

アリストテレスは、卓越性にそって活動していれば、
ちょっとやそっとでこの幸せは壊されないだろうといいますが、
やはり、大きな不幸が連続して起きれば、壊されてしまうといいます。

それは確かに、事故や病気などで
卓越性が発揮できなくなることはありますし、
年をとって卓越性が衰えて行くこともあります。
そして最後は死ななければならないので、
この幸せは続きません。

この「強みを活かしてみんなに喜ばれる活動をする生き方」は、
2千年経った今でもいい生き方としてよく言われることですが、
やはり「なんのために生きるのか
の最終的な答えにはならないのです。

なんのために生きるのか・仏教の答え

ところが仏教では、アリストテレスをはじめ、
今まで誰も見つけることのできなかった
変わらない幸せ」とは何かを明らかにしています。

その「変わらない幸せ」になるには、
私たちが幸せを求めても幸せになれずにいる根本原因があるので、
それを知り、それを断ち切ればなれる、と説かれています。

では、幸せになれない根本原因とは何でしょうか?

それについては、仏教の真髄ですので、
わかりやすくメール講座と、小冊子に簡潔にまとめておきました。
一度以下のページから見ておいてください。

関連記事

目次(記事一覧)へ