悪の意味

」といえば、子供の頃から知っている言葉です。
人生に大きな影響を与える問題ですが、
その意味となるとなかなか分かりません。
キリスト教と仏教でもまったく異なります。
悪とは何でしょうか?

キリスト教の悪

キリスト教では、悪の根源がただ1つあり、
それは「原罪(げんざい)」です。

原罪」とは、キリスト教が創った
最初の男女とされるアダムとイブが、
が食べてはならないというリンゴを食べたことです。

そのに背いた罪悪により、
人間は死ななければならなくなった
と教えられています。

そして、その他の世の中にある色々の悪は、
この原罪から派生してきたものだと教えられています。

ところが、キリスト教では、悪は魂の犯すものなのに、
なぜ遺伝するのかはアウグスティヌスでもわかりません。

そもそも「なぜは、全知全能で、かつ愛のなのに
世の中に悪が存在するのか?

という疑問が起きてきます。

啓蒙主義の時代、
この「なぜ悪が存在するのか」という
キリスト教の一貫性や信頼性への問いから
を弁護するために生まれた神学が
弁神論(べんしんろん)」です。

これにはみんなが納得できる答えが出せず、
現代の神学でも続いています。

次に仏教では、悪をどのように教えられているのでしょうか?

仏教の悪とは?

仏教で悪とは、「不善」ともいい、
苦しい結果を生み出す原因」です。

仏教の根幹は、
善因善果
悪因悪果
自因自果
の因果の道理です。

善い行いは、幸せ運命を生みだし、
悪い行いは、不幸や災難を生み出します。
自分の行いの報いは自分が受けなければなりません。

この「悪因悪果」で苦しい結果を生み出す
心と口と身体の行いがすべてが悪です。

その人間の犯す色々の悪を10にまとめて
十悪(じゅうあく)」が教えられています。

十悪

十悪とは、以下の10の罪です。

1.貪欲(とんよく)……欲の心で造る罪。
2.瞋恚(しんい)……怒りの心で造る罪。
3.愚痴(ぐち)……ねたみ、怨み、嫉妬の心で造る罪。
4.綺語(きご)……心にもないお世辞で相手を騙す言葉。
5.両舌(りょうぜつ)……二枚舌。噂や陰口。仲の良い人の間を裂いて、
             仲を悪くさせる言葉。離間語ともいう。
6.悪口(あっこう)……中傷、わる口。他人を傷つける言葉。
7.妄語(もうご)……相手を苦しめる嘘。
8.殺生(せっしょう)……生き物を殺すこと。
9.偸盗(ちゅうとう)……泥棒。他人のものを盗むこと。
             分不相応なものを所有したり、他人の時間を奪うこともいう。
10.邪淫(じゃいん)……不倫や浮気など、よこしまな男女関係。

最初の3つの「貪欲」「瞋恚」「愚痴」は心で犯す罪悪です。
それが口に現れれば、
綺語」「両舌」「悪口」「妄語」としかなりません。
さらに体では、「殺生」「偸盗」「邪淫」の罪を造っています。

これらが悪であり、
苦しい運命を生み出す
心と口と身体の行いの代表です。

ところが仏教には、
もっと怖ろしい悪があります。

それが、五逆と謗法です。

十悪より怖ろしいのが五逆、
五逆より怖ろしい、
仏教で最も怖ろしい罪が謗法罪です。

五逆罪

五逆とは、5つの怖ろしい罪のことです。
地獄の中でももっとも怖ろしい無間地獄へ堕つる
無間業(むけんごう)」と教えられています。
以下の5つです。

1.父殺し
2.母殺し
3.羅漢殺し
4.和合僧を破る
5.仏身より血を出す

最初の「父殺し」と「母殺し」の2つは、
大恩ある親を殺す罪です。

仏教では心を重視しますから、
手にかけて殺さなくても、
心で「邪魔だなぁ、死んでくれたら
と思うだけで五逆罪です。

また「こんなに苦しいのなら自殺したほうがましだ
と思うのも「生みさえしなければ
こんなに苦しまなくてもよかったのに

と親を恨んでいるのですから、五逆罪です。

3番目の「羅漢殺し」の「羅漢」は、
阿羅漢」ともいわれます。
仏道修行をして相当高いさとりを開いた人です。
その羅漢を殺す罪です。

4番目の「和合僧を破る」の「」とは、
仏教を正しく伝える人ですから
和合僧」とは、真実の仏教を伝える人たちの
団結や集まりのことです。
その団結を乱す行為を「和合僧を破る」といいます。

これによってすべての人が救われる
たった一本の道である仏教が
伝わらなくなりますから
大変恐ろしい罪です。

5番目の「仏身より血を出す」とは、
仏さまのお身体に傷をつけ、血を流させる罪です。
提婆達多は、ブッダの御足を傷つけ流血させました。
彼は狂死したとも、生きながらにして、
大地が割れて無間地獄に堕在した、
とも伝えられています。

これらは、全部やったら五逆罪ではなく、
どれ1つ造っても五逆罪です。

そして、五逆罪よりも怖ろしい罪が法謗罪で、
五逆罪と同じく、無間地獄に堕ちる無間業です。

謗法罪

謗法罪」とは、
真実の仏法を謗ったり非難する罪をいいます。

多くの人を殺したり、
大恩ある親を殺すのも怖ろしい罪ですが、
私たちに最も苦しい結果をもたらす罪は、法謗罪です。

なぜかというと、仏教は、全人類が救われるたった一本の道なのですが、
それをぶち壊し、幾億兆の人を地獄へ落とすことになるからです。

仏法を謗るといっても、口で
仏教なんて迷信だ
邪教だ
とののしるだけではありません。

仏法をおろそかにしたり、
軽んずるのも法謗罪です。

すべての人は、このような十悪、五逆、謗法の
深くて重い罪悪によって、未来永遠の苦しみ迷いの輪廻
続けなければならないと仏教では教えられています。

ところが、迷いの根元を絶ちきれば、
このような悪を造るまま、迷いを離れ、
未来永遠の幸せになれると教えられています。

では、その迷いの根元とは何かということは、
仏教の真髄ですが、メール講座と小冊子に分かりやすくまとめました。
ぜひ一度読んでみて下さい。

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