精進(しょうじん)とは?

精進というと、よく肉を使わない「精進料理」とか、
心身を清めて肉を食べない「精進潔斎(しょうじんけっさい)」
といわれますが、
これらは仏教の言葉ではありません。
精進とはどんなことなのでしょうか?

精進とは肉や魚を食べないこと?

精進」と聞くと、精進料理を思い出して、
肉や魚を食べないことだと思っている人がたくさんあります。
しかし、それは仏教の意味ではありません。

仏教で「精進」といわれるのは「努力」のことです。
英語でいえば「エフォート(effort)」
分かりやすい言葉でいいますと、
がんばる」ということです。

逆に「怠ける」ことは「懈怠(けたい)」といいます。

会社で怠けて働かずに給料だけ欲しいと思っても無理ですから、
みんな汗水垂らして働くわけですし、
スポーツで練習はせずに優勝したいと思っても無理なので、
みんな必死で練習するのです。
どんな分野であれ、努力精進することは、非常に大切なのです。

仏教でも精進は、あらゆるを6つにまとめられた六波羅蜜の4番目、
四聖諦の最後である八正道の6番目にもあげられる
重要な行いです。

『中阿含経』には、
必ず精進を行じ、不善を断じて諸の善法を修し
とあります。
ブッダ
必ず努力をしなさい
といわれているのです。

努力して成功した実例

「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三方良しで有名な
近江(滋賀県)商人は、昔から商売上手で有名です。
ある真夏の日差しが照りつける暑い日に、
一人の近江商人と他国の商人が、
重荷を背負って群馬県と長野県の境にある
碓氷峠にさしかかりました。

他国の商人が
何という長い坂だろう。もう少しこの坂が短ければ楽なんだが、
これではとてもやり切れない。これが商売なんて全く泣きたくなるわい

と愚痴をこぼすと、近江商人は笑いながら
私は、この坂がまだまだ短すぎると思う。
もしもっと長ければ大抵の商人は途中で引きかえすでしょう。
その時こそ私は辛棒して思う存分商売しようと思います

と言ったそうです。

人並のことをやっていれば人並の結果しかえられません。
昔から近江商人と言われて成功した人が多くありますが、
人一倍努力精進しなければ成功できないのは当然なのです。
みんなどんぐりの背比べですから、
その中抜きんでるには、他人の2倍3倍努力しなければなりません。

史上最強の柔道家といわれる木村政彦は、まさに
ライバルの3倍努力をモットーとしていたといいます。

努力は嘘をつかない

スポーツの世界に、
努力はをつかない
という格言があります。

ではとにかく努力すれば、必ず勝てるのかというと、そうではありません。
練習量が一番多い人が優勝するとは限らないのです。

トップレベルのアスリートたちは、努力家の人ばかりですから、
試合前になると
今のままで勝てるだろうか
不安になって、
ますます練習して体を壊してしまうこともあるのです。

努力さえすればいいのではないということは、
多くの人が感じていることですが、
では努力しないで優勝した人はあるかというと、
それはまったくありません。

エジソンが、
天才とは99%の努力と1%のひらめきである
と言っているように、成功者は必ず努力しているのです。

実際そのことが、科学的にも明らかになりつつあります。

天才や一流の唯一の共通点

1990年代くらいから、世界中で一流やトップになる人の研究がなされてきました。
みんな、生まれつきの才能か何かがあるはずだと信じていたのですが、
結局、そんなものは何も出てきませんでした。

例えば世界レベルのバイオリニストを輩出するベルリン芸術大学の調査では、
トップの学生は、入学までに7400時間、
優れた学生は5000時間、
普通の学生は3500時間の練習をしていました。

少ない練習時間でトップになっている
生まれつきの天才は見つかっていません。

このように、今のところ、
一流になる要因でただ一つ見つかっているのは、
努力量だけです。

しかもそれは圧倒的な努力量ですから、
努力のポイントは「継続」です。

精進で重要なのは継続

ブッダは『仏遺教経』に、
もし勤精進を行せばすなわち事として難き者なし。
この故に汝等まさに勤精進すべし。
たとえば小水の常に流れば則ち能く石をうがつが如し

と説かれています。

小水」とは、雨だれの水滴のような小さな水です。
ところが、そんな雨だれの小さな水滴でも、
山門から継続してポタポタ落ちて、下にある石に当たっていると、
やがてその石に穴があくことがあります。

やわらかい水でも、継続することによって
固い石に穴をあけるのです。

ですから、「私は10時間もがんばりました」といっても、
一朝一夕で一流になることはできません。
5年、10年、15年という努力の積み重ねが重要です。

ウサギもなまければカメに負けますが、
カメもたゆまぬ努力を続ければ、ウサギを超えます。

一流やトップになるただ一つのたねまきは、継続した努力だけなのです。

精進の最大のポイント

しかしながら何でもかんでも努力すればいいのではありません。
泥棒やいじめに努力してもみんなが迷惑するだけです。
努力の最大のポイントは、正しい目的に向かって努力することです。

正しい方向に向かわない努力は、仏教では精進とはいいません。
懈怠(けたい)というのです。

仏教では、お金や財産、地位、名誉、才能や美貌による幸せは、
儚い一時的な幸せで、本当の幸せではないと教えられています。

ブッダは、私たちが本当の幸せになることを目的に仏教を説かれていますので、
仏教を聞いて、その本当の幸せに向かって努力しなさい、ということです。

肉を食べてもいいのです。魚を食べてもいいのです。
好きなものを食べて、精をつけて、
仏教で教えられる本当の幸せに向かって努力しなさい、
ということです。

では、本当の幸せになるにはどうすればいいのかというと、
苦悩の根元を知り、それをなくさなければなりません。
これは仏教の真髄ですので、
小冊子と無料のメール講座にまとめておきました。
ぜひ読んでみてください。

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